惑星と準惑星の違い、準惑星という言葉は冥王星のために有り!

冥王星(めいおうせい : Plute)という天体を知っていますか?

10年前に惑星から準惑星に格下げされた天体です。10年以上前に自然科学を習った人は「惑星」として水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星の9個の天体を太陽系の惑星として教わっていたので良く知っていることでしょう。

「水金地火木土天冥海(すいきんちかもくどてんめいかい)、太陽一家のお星様〜」なんて歌も流れていましたね?ここまでは知らない人が多いと思いますが・・・

この冥王星、今では準惑星に分類されています。

惑星、準惑星という名前

まずは、惑星(わくせい)とは何か?準惑星(じゅんわくせい)とは何か?です。

惑星は英語で planet(プラネット)です。ドラえもんの映画で「のび太とアニマルプラネット」という題名の映画がありましたね。あのプラネットです。

準惑星とは英語でdwarf planet(ドワーフ プラネット)です。ドワーフというのは、神話やらゲームやらに登場するこびとの種族です。つまり小さな惑星という意味合いですね。

惑星、準惑星の定義

惑星の定義です。これら全てに当てはまれば「惑星」という決まり事です。

  1. 太陽の周りを公転している天体
  2. 重力が大きく、自分の重力で球形を保っている天体
  3. 自分の軌道の近くに同じ様な天体がなく、際立って大きな天体
  4. 他の天体の衛星ではない天体

続いて、準惑星の定義です。

  1. 太陽の周りを公転している天体
  2. 重力が大きく、自分の重力で球形を保っている天体
  3. 自分の軌道上に他の星がない天体(衛星ならOK)
  4. 他の天体の衛星ではない天体

1、2、4は惑星も準惑星も同じです。3かどうかで惑星か準惑星かが決定します。

準惑星へ格下げされた冥王星

世界中の天文学者によって、準惑星の定義が2006年に決まり、その結果として冥王星の「惑星」から「準惑星」への降格が確定しました。

冥王星が惑星と準惑星との唯一の違いである「自分の軌道上に他の星がない天体」という条件を満たせなかったからです。

以下に、NIKKEI STYLEの記事に掲載されていた画像を引用します。

冥王星が惑星から「準惑星」になったわけ|ライフコラム|NIKKEI STYLE
画像引用元のページです。

この冥王星の細長い楕円軌道上には、他にも冥王星と形や大きさが同じ様な天体がいくつかあるのです。

準惑星という定義は、冥王星を降格させる為に作られた。

正しく分類できる様に作られた訳ですが・・・

1930年に冥王星が太陽系第9惑星として発見された当初から、楕円軌道を描き、黄道面からずれているこの星を惑星としていいのかといった議論があったそうです。

その後、天体望遠鏡の高性能化など天体観測技術の発展とともに、当初地球ほどと考えられていた大きさも月より小さいことが分かったり、太陽系の外側には天王星と同じ様な大きさの天体がいつくも存在することが分かったり、2003年には冥王星よりも大きなエリスという天体が見つかったりと、いったん落ち着いていた「冥王星は惑星でいいのか」議論が再燃した末に準惑星の定義が作られたのでした。

宇宙情報センター / SPACE INFORMATION CENTER :準惑星
参考にしたページです。

冥王星はなぜ惑星ではなくなったの? – 宇宙広報団体 TELSTAR
参考にしたページです。

なんでも、これら天体を全て惑星に分類し、太陽系12惑星とする話しも持ち上がったのだそうです。さすがにこれは反発にあい却下され、準惑星定義が決められ、冥王星は図られ太陽系の惑星から脱落したという訳です。

「惑星と準惑星って何だろう」と思い立って調べた話しでしたが、冥王星の準惑星降格にそんな経緯があったとは・・・。

コメント

タイトルとURLをコピーしました