先月の2016年2月17日に打ち上げられたX線天文衛星(人工衛星)の「ひとみ(ASTRO−H)」は、3月26日頃から電波を受信できない状態が続いています。
新しい情報が入ってこない日々が続いていましたが、4月19日に宇宙開発利用部会(文部科学省 科学技術・学術審議会)が開催されたということで、そこで新たな報告がされたのだそうです。
JAXAのプレスリリースにPDFが掲載
JAXA発表のプレスリリースにはPDFのリンクが掲載されていました。
X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)の状況について (←JAXAプレスリリースより)
資料の内容は、ASTRO-Hのミッション概要から、ASTRO-Hに搭載された観測装置の説明、ASTRO-Hの成功基準、ASTRO-Hの外観、開発体制や運用スケジュールなど、「あれ?通信異常が発生する前の古いプレスリリースだったか!?」と思える内容で始まっていました。
でも、スケジュールのページには「通信異常発生」の文字がかかれており、新しいプレスリリースであることが分かりました。
ASTRO-Hの今・・・
資料によると、X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO−H)の今の状況としては、ASTRO−Hから10個の物体が分離しているのだとか。そして通信は依然として途絶えており状態は不明なのだそうです。
新たな推定情報としては、当初ASTRO−Hは、回転していないにも関わらず、回転していると自己判断し、回転を止めようとして(回転していないのに)自ら回転し始めるという事態に陥ったのだそう・・・。
その後、衛星自身が危険な状態であることを察知するも、回避するためのスラスタ噴射でまたしてもミスり、さらに回転を加速・・・。
その過度な加速により、構造的に弱い太陽電池パネルの一部か、あるいは伸展式光学ベンチ(しっぽみたいなやつ)が破損して分離したのではないかということです。
今後の計画・・・
JAXAとしては当然諦めてはおらず、ASTRO−Hの電力確保や通信の確立に向けて運用を続けていくそうです。
しかし・・・伸展式光学ベンチが分離してしまっていたら、X線を測れないのでは?と思ってしまうのですが、どうなのでしょう・・・!?
とにかく、今はASTRO−Hのいい知らせを待ちましょう☆
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