不可能を可能にするEpsilonロケット

イプシロンロケット試験機 (c)JAXA

イプシロンロケット試験機 (c)JAXA

先日、5才の息子とJAXAが主催する「宇宙科学講演と映画の会」に足を運んできました。

その1つ目の講演「西暦2016年、強化型イプシロン 発進!」で、JAXA宇宙科学研究所の宇宙飛翔工学研究系の教授でありイプシロンロケットのプロジェクトマネージャーの森田 泰弘 先生が「モバイル管制」についておもしろい話しをしていました。

モバイル管制

2013年9月14日14時00分に内之浦宇宙空間観測所より打ち上げられ、無事に惑星分光観測衛星である「ひさき(SPRINT−A)」を所定の軌道に投入することに成功した  Epsilon(イプシロン)ロケットの試験機。

「モバイル管制」と名付けられた打ち上げシステムも世界初の試みでした。

なんとこれまでの打ち上げではH−ⅡA(エイチ・ツー・エー)ロケットでは管制員が150人ほど必要だったそうです。それに対してイプシロンロケットでは管制員は8人。しかもノートパソコン2台と大きなスクリーンだけとシンプルな管制体制で打ち上げを行ったと言うのです。

これは、ロケット自体にロケットの状態を把握する人工知能を持たせる事で実現しているのだとか。

背景はM−Vのコスト高

イプシロンは個体燃料を使用したロケットです。前身となるM−V(ミュー・ファイブ)ロケットは世界最高性能の個体燃料ロケットと言われながらも、コストの高さから7号機の打ち上げを最後に引退したのでした。

そんな背景から、モバイル管制もそうですが、ロケット部品の低コスト化と併せ、打ち上げ費用はM−Vの約80億円から38億円へと削減、2号機ではさらなる低コスト化を目指しているのだそうです。

世界に見向きもされなかった・・・

森田教授が「モバイル管制」を発表した当初、世界の反応は「何を馬鹿なことを言っているんだ」という様な反応だったそうです。実はイプシロン、8月27日の2回目の打ち上げ予定日(1回目は8月22日)に姿勢異常を誤検知してカウントダウンが中止していました。この時、森田教授の頭をよぎったのは「それ見たことか!」と笑いものにされる様子だったそう・・・。

だから9月14日の打ち上げ成功は心の底からうれしかったのだそうです。そしてモバイル管制による打ち上げ成功を世界に発表した日の事、紳士的な彼らはスタンディングオベーションで祝ってくれたそうで、あんな悔しそうなスタンディングオベーションは見たことない」と得意げに講演している森田先生が印象的でした。

やはり世界で活躍する人は、心の持ち方、意気込みが違いますね!不可能を可能としたイプシロンロケットの試み、私も見習わなければなりません。

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