次のH-ⅡAロケット29号機の打ち上げでは、JAXAによる基幹ロケット高度化開発が適用され打ち上げられるというのは知っていました。
はやぶさ2を打ち上げたH-ⅡAロケット26号機の時の様に第2段部分の断熱材の色がオレンジから白に変わった程度の理解だったのですが、先日(2015年9月22日)に息子へ買った日本の歴代ロケットが描かれた定規を見ていて疑問が生じました。
その機体がH2A204型と知るまでの話しです。
EpsilonとH-3の間に描かれたロケット
最新のEpsilonロケットと、次に活躍予定のH-3ロケット・・・
その間にはH-ⅡAらしきロケットが描かれていました。
H-ⅡBか?
定規には「H-ⅡA」と書かれている絵を指刺し、「これはH-ⅡBか?」と聞いてくる息子、「H-ⅡA」と書いてあると告げると「個体ロケットブースタが4本あるから」と答える4才児とは思えない分析ぶり・・・
「確かに・・・。でも2段のところが白いし高度化のやつなんじゃない?」と答えるも、確証は持てず調べてみることにしました。
H-ⅡA 29号機
H-ⅡAロケット29号機は「H-ⅡA UPGRADE」と掲げられ、基幹ロケット高度化開発の成果の1つ、2段目を白い断熱材にして打ち上げ性能向上(飛行時間とエンジン着火回数増)を図られているという話し、これを頼りに調べて見ると、定規に書かれたそのロケットは確かに、平成27年11月24日(火)に打ち上げ予定のH-ⅡAロケット29号機でした。
なぜ、4本の個体ロケットブースタ?
今まで記憶にあるH-ⅡAロケットは2本の個体ロケットブースタでした。4本だったり補助のブースタを装備したりとバリエーションがあるのはネットで見たことありましたが、いつの間にか忘れてしまっていました。
H-ⅡAロケット29号機が打ち上げるのは、カナダTelesat社の通信放送衛星Telstar 12 VANTAGE というペイロード。三菱重工業の資料によれば、この通信衛星は約4.9tあり、これを静止軌道に乗せる必要があるのだそうです。
個体ロケットブースタ2本を装備するH-ⅡAロケットは「標準型(H2A202)」というもので、JAXAによれば標準型の静止軌道への打ち上げ能力は約4.0tと書かれていました。だからそれを超える4.9tの打ち上げには個体ロケットブースタをペアで追加し、4本の構成とする必要があったというわけです。
個体ロケットブースタ4本の構成はH2A204というそうです。
解決
定規にあった謎のロケットは、今度冬に打ち上げるH-ⅡAロケット29号機で、重たい衛星を運ぶから個体ロケットブースタを4本にしたH2A204という構成で打ち上げる必要があるということが分かりました。
これでまた息子が疑問を抱いて聞いてきても答えられます(^_^)v
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