中央道「笹子トンネル」崩落

山梨県大月市に位置する中央自動車道の「笹子トンネル」で12月2日に天井崩落事故がありました。4台の車が巻き込まれ、死傷者が出る惨事でした。笹子トンネルの全長がおよそ4.7kmということを考えると、さらに大惨事になっていても不思議ではなかったと思います。

なんでも、トンネル内に取り残された人達が、薄暗いトンネル内で崩れた天井、押し潰された車から上がる火や煙、再崩落の可能性という数々の不安の中、声をかけ合い、助け合いながら出口を目指して歩いたそうです。こういう未知の不安に遭遇した際に強力し合えるというのはすごいことだと思います。

「もしかしたら富士山に行く時に通る道かも」と思い調べてみましたが、笹子トンネルは大月ジャンクションから河口湖へ向かうルートとは別で勝沼に向かう分岐の方にあるトンネルで、自宅から富士山に向かう時に通らないルートでした。しかしながら、トンネルなんて長い短いはあれど日常的に利用する交通路です。自動車でもそうですが、地下鉄なんて延々とトンネルです。

子供の頃からトンネルって「よく壊れないね。」とか「こんな暗いのにどうやって点検するのだろう?」と思っていました。いくら点検で異常ないとはいっても、こんな頑丈な施設、「そろそろヤバいですよ」なんてシグナルをはっしてくれる訳もなく、それが表面化したときには一気に崩落するのではないかと思っています。ダムだって僅かな隙間から一気に決壊すると言うウワサだし。

飛島建設のホームページに「中央自動車道路 笹子トンネル」が紹介されていましたので引用します。

施工場所:山梨県東山梨郡大和村, 発注者:日本道路公団, 完成時期:1975年
施工延長:L=2,449m, 内空断面積:A=97m2
掘削工法:矢板工法、発破掘削、レール方式
●古くから甲州街道の要衝であった笹子峠を貫く、中央自動車道の高速道路トンネルです。
●中央自動車道では、恵那山トンネルに次いで2番目に長いトンネル(L=4,400m)の上り線西側を施工しました。
●建設当時としては最新鋭の11連装ガントリージャンボ(削岩機)を採用し、機械化施工の先鞭となりました。
●途中に200mもの区間にわたる破砕帯(自然の力で岩盤が乱され、壊された状態)に遭遇し、粘土化した地山と毎分6トンもの湧水に見舞われた難工事でしたが、トビシマの技術力により克服しました。

破砕帯ってそこにあった岩盤が自然の力で破壊されたってことですよね?トンネルの防壁だって岩盤みたいなものなのでは!?それは置いといて、難工事を乗り越えて建設して40年弱とは、住宅だとかなり老朽化が問題となりそうですがトンネルやダムだって同様にそろそろガタがき始めているのではないでしょうか。住宅なら最悪建て直せばいいですが、トンネルやダムは一度取り壊して建て直すなんてできるものではないし、これから各地で様々な問題が浮上してきそうです。この飛島建設はかなり大手で数々のトンネル(自動車道、鉄道共)やダムを建設している様です。同じ建設会社が作ったトンネルが立て続けに・・・なんて事がなければいいのですが。1983年に青函トンネル(算用師工区)や1997年にアクアラインも手がけているんですね。。

作った事実は変わらないし便利で欠くことができない施設なので、せめて安全性の検査方法についてはこれを機に急速な発展を遂げることを願います。

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