小惑星「Ryugu」を目指す小惑星探査機のはやぶさ2が、ついに2015年12月3日に地球スイングバイを行いました。はやぶさ2の地球スイングバイは、地球すれすれにはやぶさ2を通過させることで、地球の引力を利用して軌道変更と加速を行おうというものです。これでついに目的地である小惑星「Ryugu(リュウグウ)」に向かう軌道に乗ることになります。
はやぶさ2による地球スイングバイ実施完了
JAXA発表の「小惑星探査機「はやぶさ2」の地球スイングバイ実施について」によると、『小惑星探査機「はやぶさ2」は、平成27(2015)年12月3日(木)の夕方から夜にかけて地球スイングバイを実施し、19時08分(日本時間)に地球に最接近、ハワイ諸島付近の太平洋上空約3,090kmを通過しました。』とのことでした。
JAXA | 小惑星探査機「はやぶさ2」の地球スイングバイ実施について
JAXAプレスリリース。
地球の直径は1万2756kmなので、約6.6cmのテニスボールに例えるとテニスボール上空約1.5cmあたりを通過した計算ですね。秒速30.38kmの探査機をこの精度で動く地球と交差させるとはたいした技術力です。
軌道は計算中
はやぶさ2の地球スイングバイ自体は成功したものの、目的は小惑星「リュウグウ」に辿りつくための軌道変更です。地球スイングバイ後の軌道計算ははやぶさ2プロジェクトチームが行っている最中で『「はやぶさ2」が目標とする軌道に入れたかどうかの確認には1週間程度かかる見込みです。』ということでした。
さらには、はやぶさ2は地球スイングバイによって秒速1.6km加速されるということで今後のJAXA発表で探査機の速度にも注目しようと思います。
はやぶさ2地球スイングバイについて毎日新聞社の記事がとても勉強になりました。
はやぶさ2:「地球スイングバイ」はミッション全体の「2〜3歩目」、宇宙の海へさらに深く=記者会見詳報 – 毎日新聞
図をおりまぜ丁寧に解説されたページです。
成功を願ってます
小惑星「イトカワ」から微粒子の持ち帰りに成功した前身の探査機「はやぶさ」、その偉業を成し遂げた後継「はやぶさ2」には是非、小惑星「リュウグウ」から大きな成果を持ち帰ってくれることを願っています!
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