最近は宇宙のイベントが目白押しです。「はやぶさ2」やら「こうのとり5号機」やら・・・。今回は「こうのとり5号機(HTV−5)」が無事に国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングしたのでそれを祝しての記事です。
「こうのとり」というのは、宇宙に浮かぶISSへ物資を送る無人の宇宙船です。日本の宇宙船です。種子島宇宙センターから2015年8月19日(水)の20時50分49秒にH−ⅡBロケットにより打ち上げられ、5日後の8月24日19時29分にISSのロボットアームにより把持され、ついに8月25日午前2時28分、ISSとのドッキングを果たしたということです。
これを機にISSへの補給能力と最近の補給船打ち上げ実績について調べてみました。
こうのとり5号機(HTV−5)の輸送能力
こちら、冒頭でも掲載した JAXA/NASA 提供のHTVドッキングの写真です。
銀色の物体がISSの機体、金色の物体がHTV−5の機体です。こうのとりがそうとう大きいことが分かります。どれくらい積めるのかは物資輸送用バック(CTB)何個分の積める大きさかで測ります。1CTBは(502mm×425mm×248mm)の大きさだそうです。
「こうのとり5号機」は242CTBの物資を一度に運ぶ事ができます。アメリカの補給船「ドラゴン」や「シグナス」のそれぞれ141CTB、112CTBと比べておよそ2倍の荷物を運ぶことができます。
また、「こうのとり5号機」の輸送能力は最大約6トンとも書かれています。今回5.5トンの物資を搭載していたそうです。最近打ち上げられたロシアの補給船「プログレスM−28M」は約2.4トンの補給物資を搭載していたということで、こちらは2倍以上の物資を積んで飛び立ちました。
大量の物資を確実にお届け
今回、「こうのとり」5号機がISSとの結合に成功したことで、過去の1号機から5号機まで全て成功。「こうのとり」のお届け成功率は100%です。
最近のISS補給ミッションでは、2015年4月28日に打ち上げられたロシアの補給船「プログレス M−27M」が軌道上で制御不能に陥って失敗しました。くるくる回転してしまっています。
そして、2015年6月28日にはアメリカの補給船「ドラゴン」を乗せたロケット「ファルコン9」が上空で爆発して失敗していました。
2015年7月5日にロシアの補給船「プログレスM−28M」は成功、2015年4月17日の「ドラゴン6号」以来、約3ヶ月ぶりの成功で窮地は凌いでいたものの、「こうのとり」5号機はその次の打ち上げだっただけに世界中の注目を集めていたということです。
「HTV−5任務完了」まであと少し・・・
「こうのとり」5号機はドッキングに成功、おそらく積み荷を降ろしたり不要品を載せる作業に問題は無いでしょう・・・。
その後予定されている9月下旬のISS分離と大気圏再突入も計画どおり問題無く達成することを楽しみにしています。
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