先日イプシロン2号機で打ち上げられた人工衛星、しきりに「ジオスペース探査衛星(ERG)」と表記されていたので、勝手に「エルグ」が愛称かと思い込んでいました。
違いました。
愛称は「あらせ」
JAXA発表のお知らせによると、「ジオスペース探査衛星(ERG)の愛称が『あらせ』に決まった。」とのこと。
人工衛星に愛称が与えられるのは、宇宙空間で太陽電池パドルを展開した(宇宙空間で花開いた)ときなので、ひとまずは、今回のイプシロンロケット2号機の打ち上げ、打ち上げ自体とERG衛星の軌道投入に加え、ERG衛星の配備まで成功したことになります。
素晴らしい(^_^)
まあ、ASTRO-Hは「ひとみ」と名がついてから宇宙空間で分解し運用を断念したくらいなので、まだ完全に安心はできませんが・・・
なぜ「あらせ」?
ところでジオスペース探査衛星の名前は「あらせ(ARASE)」に決定したのでしょうか。JAXA発表のプレスリリースによって、その名前の由来が発表されていました。
1. 地球周辺の宇宙空間であるジオスペースの中で最も荒々しい高エネルギー粒子に満ちたヴァン・アレン帯という宇宙の「荒瀬」(水が激しく波立ちながら流れている川のこと)に漕ぎ出していくことから。
2. 内之浦宇宙空間観測所の所在地である鹿児島県肝属郡肝付町に流れる「荒瀬川」にちなんで。荒瀬川には鳥の美しい歌声に関わる伝説があることから、「コーラス」を観測する本衛星にふさわしい。
つまり、荒々しい様相を見せるジオスペースが「荒瀬」を思わせることと、鹿児島県の荒瀬川の鳥の美しい歌声の伝説がジオスペースに飛び交う電磁波が耳で聞くと小鳥のさえずりの様に違いないという話しとマッチすることが、「あらせ」と名付けられた理由と言うわけです。
「あらせ」が宇宙の荒瀬の謎を解き明かすきっかけを作ってくれると期待します!
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