初代 Mac Pro は 2006年8月8日 に発売された Intel CPU を初めて搭載したハイエンドモデルです。もう7年も経つんですね・・。グラフィックカードは標準構成で NVIDIA GeForce 7300 GT(256MB) を搭載しています。この GeForce 7300 GT が今となっては非力で、 Mac OS X 対応ソフトの中でも動作上不都合があるものも多くなってきました。

グラフィックカードが古いことによる問題

VMware Fusion 5 の 3Dサポート

VMware Fusion 5 無効とされた3Dサポート
VMware Fusion 5 無効とされた3Dサポート

例えば VMware Fusion 5 でですが、 OpenGL 2.1、 DirectX 9.0c、 Shader Model 3 のグラフィックスをサポートしたということですが、初代 Mac Pro の GeForce 7300 GT を搭載した環境では、「ホストから使用可能な 3D サポートはありません。」 と表示され、Windows 等のゲスト OS こそ動作するものの 3D 機能を使うようなゲームは一切起動できません。

Adobe Photoshop CS6 のグラフィックアクセラレーション

Photoshop CS6 非サポートのグラフィックカード
Photoshop CS6 非サポートのグラフィックカード

Adobe Photoshop CS6 でも、起動のタイミングで図の通り「正式にサポートされていないグラフィックハードウェアを検出しました。」と表示されてしまいます。

これは Photoshop での処理に、グラフィックプロセッサーを使用してパフォーマンスを向上させるのが目的であるため、基本的な動作は問題なく行えますが、万が一に動作の不都合が生じる可能性があることを意味しています。

グラフィックカードを取り換える

PCI Express は 1.1

いくら 7年前の Mac Proとは言え、そこは唯一のハイエンドマシン。 グラフィックカードを取り換えることでグラフィック機能は大幅に向上します。 ただし、初代 Mac Pro の PCIバスは PCI Express 1.1 で、PCI Express 2.0 や最新の PCI Express 3.0 には対応しません。

HIS Radeon HD 5770 (PC版)への交換実績

Mac Pro 上の HIS Radeon HD 5770
Mac Pro 上の HIS Radeon HD 5770

Mac Pro では PC用のビデオカードがドライバのインストールなしに動くという動作報告がネットにあります。必ず動くという保証はありませんが、かなり確度の高い情報の様で、実際に PC用の HIS Radeon HD 5770 を購入して交換したところ正常な起動を確認できました。

PC用のビデオカードをそのまま使用する場合の注意点ですが、起動時にリンゴマークが表示されログイン画面が一番最初に現れる画面だということです。起動時の起動ディスク選択はファームウェアを更新しないと行えないのではないかと思います。

グラフィックボードを交換することで、冒頭で挙げた VMware Fusion 5 の 3D サポートの件も、 Adobe Photoshop CS6 のグラフィックハードウェアが未サポートである問題も解消されました。

初代 Mac Pro で使用できる可能性の高いグラフィックカード

サポートは受けれませんので自己責任で行う必要がありますが、初代 Mac Pro で使用できる可能性が高いグラフィックカードを紹介しておきます。

HIS Radeon HD 5770 1GB (128bit) GDDR5 PCI Express / DirectX 11

実際に動作をこの目で確認したグラフィックカードです。PC用の物をファームウェアの書き換えなしに使用しています。今この記事を書いている画面も HIS Radeon HD 5770 で生まれ変わった Mac Pro を使用して書いています。

SAPPHIRE HD6450 512M DDR3 PCI-E HDMI/DVI-D/VGA

動作確認が取れたというサイトがありました。初代MacPro ビデオカード交換 RADEON HD6450 サイトの記載は無保証、とりあえず様子見という位置づけだと但し書きはついていますが動いている様な感じです。

現時点(2013年3月26日時点)で 3,500円弱 という低価格は魅力です。先ほどの HIS Radeon HD 5770 はオークションで5,500円で購入した(破格だと思っていた)ことを考えるとメモリが DDR3 512MBか GDDR5 1GBという違いや、DVI が 1ポート(HDMIとアナログはある)か DVI 2ポートかという違いこそありますがかなりお買い得です。

その他

他にも Radeon HD3870 や Saoohire の Radeon HD 5770 で動作したという記事や XFXのHD5770 で動作したという記事も見かけます。もしかしたら玄人志向のビデオカードとか挿しても動くのかもしれませんが、今さら冒険する気にはなれないので試していません。

繰り返し書きますが、あくまでも自己責任のアップグレードですので試す場合は気をつけてお願いします。

オンラインストア Amazon の商品ページです。

  1. Apple ATI Radeon HD 5770 1GB MC742ZM/A
    ※注※ リンク先在庫切れの可能性大。 Apple純正だけに値が張る(最終確認時2万5千円程度)ものの安心感は高いと推していましたが、残念ながら最近は在庫切れの様です。在庫が戻るのを期待してリンクは残しておいています。これまでと勝手は変えずに性能アップを図るならこちら。
  2. SAPPHIRE HD6450 1G DDR3 PCI-E HDMI/DVI-D/VGA
    起動時のリンゴマークが出ない等、PC版の流用だけに制限もありますが比較できないほど安価です。我が家は予算の関係でPC版を選択しました。

 


「初代 Mac Pro のグラフィックカードを取り換える」への2件のフィードバック

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