Acrobatで英文を日本文に編集しようとしたら「一部の文字は現在のフォントでは使用できません」と出た時の対処法

私が使用しているのは Adobe Acrobat X Pro 10.1.6 です。ちょっと古めの Adobe Acrobat です。

私事ですが、最近は  Adobe Lightroom SDK 6.0 の PDF マニュアル(英語版)を読み込む必要があり、せっかく読んだのだからその英文部分は日本語に訳しておこうと思いまして、PDF を編集できる Adobe Acrobat Pro が登場したわけなのですが･･･

英文を日本文に編集しようとすると次のように表示されて文字化けしてしまうのです･･･

英文を編集しようとすると出る警告メッセージ

まず、PDFを編集するための準備です。

AcrobatでPDFを開き、ツールバー右の「ツール」の中の「コンテンツ」にある「文書テキストを編集」を選択した状態にします。次に編集したい箇所を選択します。

編集したい日本語の文字列を打ち込むと･･･、以下の警告ダイアログが出るのです。

一部の文字は現在のフォントでは使用できません。該当する文字の代わりとしてプレースホルダー文字(多くの場合は ‘.’)が表示されます。

これを回避するには、TouchUp のプロパティダイアログボックスで、必要な文字が含まれている別のフォントを選択してください。

ずいぶんと詳しい内容が書かれたダイアログがでましたね･･･

プレースホルダ文字列が表示され、日本語としては化けた状態に。

警告で出ていた通り、入力した日本語はプレースホルダーである ‘.’ で表示されてしまいました。

TouchUpプロパティってどこだ！？

警告で具体的な対処方法が提示されたのはいいのですが、肝心の「TouchUpプロパティ」がどこから表示できるのかが分かりません･･･

それは「ツール」の中の「コンテンツ」にある「文書テキストを編集」を選択した状態で編集したいテキストを選択し、右クリック（control + クリック）して出るポップアップの中の「プロパティ…」を選択すると「TouchUpのプロパティ」という名前のダイアログが表示されます。

説明では分かりづらいので図を貼ります。

日本語フォントを選択したのだが･･･

「TouchUpのプロパティ」の「テキスト」タブでフォントを選択できたので、日本語フォントを選択してみました。

すると･･･再び警告が表示されました。

選択したフォントと文書のフォントエンコードの不一致を解決できなかったので、別のフォントへの変更は行われませんでした。

フォントのエンコードが違う為に置き換えられないとのことです。警告の表示通り、フォントは変わりませんでした･･･。

フォントエンコードについていろいろ調べたのですが、良く分かりませんでした。

DTP-S – TrueTypeフォントのポストエンベッド –
関係ありそうなページです･･･

TouchUp テキストツールでテキストを編集する際の手順と注意点（Acrobat 6.0/7.0）
さらに前バージョンですが設定方法が書いてあります。

適当にいろいろなフォントに変更してみたのですが、日本語フォントはどれもダメでした。

いろいろ試すもらちがあかない。PDF Expert でも試してみるか･･･。

Acrobat での編集が全然進まなく、らちがあかないので、何かいいソフトがないかを調べて見ると、PDF Expertというソフトを見つけました。

Mac 用 PDF 編集・閲覧アプリケーション | 無料体験版 | PDF Expert
簡単、快速がウリのPDF編集アプリとのこと。

PDF Expert なら難なく編集可能でした。

試用版をダウンロードしてみたところ、確かにPDF Expertならトラブルに遭遇することなく簡単に編集できました。価格は２０１８年２月２７日現在で PDF Expert for Mac ６４．７９ USD でした。

PDF編集ソフトを持っていないのなら買いかと思いましたが、Acrobat を持っている私としてはなんとか買わずに済ませたいところ･･･。

PDF Expert で編集可能なら、本家 Adobe の Acrobat でも編集する方法はあるはずです。

ちなみに Mac 標準のプレビューでも編集できるらしいのですが･･･

Mac を使っているなら、標準インストールされている「プレビュー」というソフトで編集ができるとのことでした。

MacでPDFの編集ができる無料のプレビューが万能すぎる！ | lblevery
参考にしたページです。

これなら実質無料だしいいなと思ったのですが、どうも新しくテキストを足したりはできるものの、既に書かれたテキストは編集できない様でした。

手はあるのかもしれませんが･･･。まぁいったんあきらめです。

再び、Adobe Acrobat X の話題に戻ります･･･

プレースホルダ部分だけ選択すればフォントが変更できた！

Acrobat に立ち返って、日本語部分だけを選択すればフォントが変えられるのではないかと考えました。

試しに、先ほど日本語を入力してプレースホルダ ‘.’ になってしまった部分だけを選択して「TouchUpプロパティ」で日本語フォントを選択してみると･･･

変更できました！

変更した部分に日本語を入力してみると、今度は無事に日本語が入力・表示できました。

あとは行内の日本語フォントに変更していない部分を削除してやれば、無事に英文を日本文に変更完了というわけです。

ここまでにかなり時間を使ってしまいましたが、今後はサクサクとAcrobatで日本語訳に置き換えて行けそうです。