Yahoo!ニュースで「<特許庁>新システム開発頓挫 東芝子会社と契約打ち切りへ(毎日新聞 1月5日(土)15時5分配信)」という記事を読みました。なんでも特許庁が特許や商標に関する新システムの現行の開発計画を断念したとのこと。理由は「受注した東芝子会社の作業が遅れ、続行が不可能と判断したため。」だそう。。

記事によれば入札は3社による一般競争入札で行われ、「技術評価は最も低かったが予定価格の6割以下という低価格」を示した東芝ソリューションが約99億円で落札したということ。。予定価格をざくっと出すと180億に上るわけで、庶民感覚のため桁をずらした例をあげると「業者に頼むと1万8千円くらいが相場っぽいなぁ・・・。」と思いつつ数社見積もりを取った結果「この会社なら技術力はないみたいだけど9千9百円でやってくれる!」と飛びついたわけで、個人的感覚だとその1社を選ぶのはそうとうのリスクを覚悟した上でないと無理ですが・・。

それでいて特許庁の「『業者側の能力不足が遅延の要因』(幹部)として、契約の打ち切りと支払い分の返還を求めるほか、システム導入の遅れに伴う損害賠償の請求も検討する。」というのはどうなのでしょう・・・。価格が安ければ安いほど良いという入札だったのでしょうか・・・。だとするとシステム開発では危険すぎる評価方法ですし、そうでなければリスクの考慮が少なすぎる様に思えます。

あと、「新システムは06年に開発に着手し、入札を経て落札した東芝ソリューションが当初11年1月に稼働予定としたものの、07年ごろから設計・開発が大幅に遅れ始め、稼働予定時期を12年1月、14年1月、17年1月と繰り返し延期した。」という内容から当初5年程を見込んでいた事業が失敗した模様だが、特許庁が次に示した見解が「2月にも新基幹システムの開発計画を作り直し、業者選定に入る。ただ、完成は22年以降にずれ込む見通し。今後10年前後は現行システムを改修しながらの運用を強いられる。」と、何やら東芝ソリューションの失敗から「適正」を学んだ次の策という印象を受けました。

まあ、個人的には「リスクと知り依頼した結果失敗だったとしても、リスクは勉強代と思って返還など要求しない。」と言いたいわけですが、記事表面を見ただけの見解ですので、当ブログの見解が大きく見当外れという可能性もあるということを付け加えておきます。


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